3調教師の価値観
3調教師の価値観
ミホノブルボン戸山調教師の価値観は
【馬をとるか人をとるかといわれたら、私は躊躇なく人をとりたい】
後継者2名
森秀行 調教師は、騎手に関してのみ価値観。
小島貞博 調教師は、ほぼ戸山調教師と同じ価値観。
さて、これがどれほどの意味を持つのか!?
森は人気厩舎。片方は借金苦で逝去。何故?
『ダービー2勝騎手の死』でも記載したが戸山師は「厩舎として馬よりも所属する人間達を優先するタイプ」
小島貞師が戸山師の思いに応えてミホノブルボンでダービーを獲った一年後
93年ダービー前日、戸山師が病気により逝去。
戸山師の管理馬の多くは、弟子の調教助手だった森秀行が継ぐ。
騎手についてのみ戸山師とは真逆の考え。 (森 秀行)
キャプテントゥーレなどで有名な森調教師
(カントリー牧場とトウショウ産業は戸山流スパルタ調教の賛同者だった)
スタッフ育成は熱心。優秀な人材を輩出している。しかし
【管理馬には常にリーディング上位の騎手を乗せる】
専属騎手システム自体を否定し、騎手は全員フリーで競争すべき
という考えを持ってた。(別にこの価値観も馬主から馬を預かり育成するビジネスとして当然にも思う。しかしJRA体質からは斬新な価値観である。)
森秀行は小島貞博の騎手としての力量を認めず、完全に干した。
戸山師の奥さんが、小島を使って欲しいと願いすら断った。
となると戸山厩舎の馬しか乗っていなかった小島師なので他の厩舎との繋がりが薄い。
積極的に営業できる人柄でもなかったらしく、完全に開店休業状態。
戸山師の思いやりが、ここで逆にあだになってしまったの。
一時は騎手引退を決めた小島貞
それを見かねた鶴留明雄が窮状を見かねて迎え入れてくれた。
タヤスツヨシでダービー、チョウカイキャロルでオークス優勝。
【重要】 鶴留師の恩情に応え、(スィープトウショウなどで)池添謙一が育つまで、鶴留厩舎の主戦を務めた。この時期に小島貞が鶴留厩舎の馬を騎乗していなかったなら・・・。 鶴留はサンデーRとのつながりのある厩舎。池添謙一の今の成長は小島貞博無しでは語れないとも言える
戸山師と同じスタイルを貫くも、時代は不況。 (小島貞博)
2003年、調教師として厩舎を開業した小島師は、戸山師が自分にしてくれたのと同様に騎手を育てようと考えた。
白羽の矢が立ったのは、生前戸山師が実の娘のように可愛がった小島師の娘と結婚した田嶋翔騎手。田嶋騎手は九州産馬テイエムチュラサンで、アイビスサマーダッシュ(G3)を制覇。また、小島師の馬では2005年中山大障害(障害G1)を制したテイエムドラゴンも出ました。一昨年ひまわり賞(九州産馬2歳OP)をテイエムキューバ(田嶋)で制覇。
そして2012年1月15日シゲルソウウン(藤田)で山科S(1600万下)を勝利したのが最後になりました。
どちらかといえば地味でしたが、社台のような大牧場と縁がなくても、毎年2桁
勝利を挙げる等、健闘していました。ただ娘婿の田嶋騎手が成績を伸ばせず、
昨年は未勝利。小島厩舎の馬に乗る機会も減った。
おそらく馬主の有力騎手を乗せろという要請に、戸山師のように断固抗することができなかったのだろう。
田嶋騎手は今年2012年1月15日
単勝167.9倍のブービー人気馬を3着に持ってきて
大波乱を演出したが、言い方を変えると娘婿に強い馬を手配できないツラさ。
戸山師は強い馬に乗せれば騎手は育つと考えていたが
小島師は社台系と縁が薄いこともあり
強い馬を娘婿に回すこともままならない。
そして小島貞が逝去。
田嶋翔の後ろ盾を失ってしまった。